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現地レポート

不屈の男たち RSS

2016年1月3日 18時16分

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点差と残り時間を考えても逆転は、ほぼ不可能だ。それでも最後まで諦めない姿勢に会場のファンが引き込まれていくのがわかる。そんなチームだった。

東海大学をまとめあげたキャプテン⓪ベンドラメ 礼生選手

東海大学をまとめあげたキャプテン⓪ベンドラメ 礼生選手

「第91回天皇杯・第82回皇后杯(以下、オールジャパン2016)」は3日目。男子3回戦、大学2位の東海大学は、NBL4位で前回大会の優勝チームでもある日立サンロッカーズ東京に75-88で敗れた。しかし最後まで彼らの脚が止まることはなく、日立東京の選手たちを嫌がらせ続けていた。

「高さと強さがプロと自分たちの差。でも戦えないことはなかった。東海大学らしくディフェンスで流れを作って、戦えたから。できれば勝ちたかったですけど……」

東海大学のキャプテン⓪ベンドラメ 礼生選手は、手応えと悔しさをないまぜにした表情でゲームをそう振り返る。本気で倒しにいったからこその手応えであり、悔しさである。

前半は最大で8点のリードを奪ったが、第2ピリオドの終盤、高さを前面に押し出して得点を挙げる日立東京に対して、プレッシャーを感じたという。それが後半の出だしで、それまで少なかった消極的なミスを生み、日立東京のペースにする要因となった。

それでもビハインドを必要以上に広げることなく、10点前後のままで食らいつけたことは、今年の東海大学の強さでもある。

「ディフェンスは一昨年のほうが良かったかもしれません。でも粘りと一体感は僕が在学した4年間で一番あると思います」

東海大学はベンチも最後まで諦めない姿勢を貫いた

東海大学はベンチも最後まで諦めない姿勢を貫いた

ベンドラメ選手はそう胸を張る。
大学生にとって一番の目標であるインカレ(第67回全日本大学バスケットボール選手権大会)は2年連続で準優勝という憂き目を見た。切り替えるまでに1週間もかかったが、それでも「チームをまとめるキャプテンとして、下を向いてばかりはいられない」と、オールジャパン2016に向けて気持ちを奮い立たせた。チームの練習は暗い空気が立ち込めていたが、キャプテンが率先して声を出すことで、盛り上げていった。それが“最強の一体感”を生んだのだ。

ベンドラメ選手は、来秋に開幕するBリーグに活躍の舞台を移す予定だ。今日までは大学生として“打倒、NBL”を夢見てきたが、これからはそんな大学生たちの夢を打ち砕く側に回る。「来年度の東海大学は、背は小さいけど、固いディフェンスを武器に優勝を狙えるチーム。自信を持ってプレイしてほしい」と後輩たちにエールを送る一方で、そんな後輩たちとオールジャパンで対戦したら?という質問に、それまでの真剣な表情を笑顔に変えて答えた。

「そこは先輩の意地で倒しますよ」

ベンドラメ選手をはじめ、東海大学で不屈の魂を得た若者たちが、オールジャパン2016から新しい世界に旅立つ。

最後まで戦い抜いた東海大学に、会場から大きな拍手が送れられた

最後まで戦い抜いた東海大学に、会場から大きな拍手が送れられた

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