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現地レポート

帰ってきた日本の大黒柱 RSS

2016年1月4日 22時36分

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やはり彼は日本を代表するセンタープレイヤーだ。その存在感は際立っていた。

「第91回天皇杯・第82回皇后杯(以下、オールジャパン2016)」は4日目。男子準々決勝、NBL10位の広島ドラゴンフライズは、NBL2位のリンク栃木ブレックスに、84-86で惜しくも敗れた。

広島ドラゴンフライズの大黒柱⑩竹内 公輔選手

広島ドラゴンフライズの大黒柱⑩竹内 公輔選手

その広島でゴール下を支配する⑩竹内 公輔選手は、昨年5月9日に行なわれた「NBL2014-2015 プレーオフ・クォーターファイナル」のリンク栃木戦で右足のアキレス腱を断裂した。しかし手術とリハビリの末に11月7日の西宮ストークス戦で復帰を遂げている。そして今大会にもチームの大黒柱として、広島のペイントエリアを支配していた。

「できれば昨年のように決勝で日立(サンロッカーズ)東京とやりたかったのですが、日立東京も負けてしまったし……。それでもベスト4には入りたかった」

現在、NBLのシーズンでは苦しい順位だが、トーナメント形式のオールジャパン2016ならばチャンスはある。チーム創設初年度で決勝まで勝ち進んだ前回大会の再現をすべく、前日に千葉ジェッツを破った勢いにも乗り、今シーズンのリーグ戦で連敗をしているリンク栃木に対して、「大方の予想は栃木(の勝利)だったと思いますが、番狂わせを起こしてやろう」と狙っていた。しかし彼の目論見はあと一歩、いや半歩だけ届かなかった。

それでも前半の21点ビハインドを、一度はひっくり返すことができたのは収穫である。リーグ戦でトヨタ自動車アルバルク東京を破り、東芝ブレイブサンダース神奈川とアイシンシーホース三河には敗れたものの、競り合いの展開に持ち込めたことがチームの自信となって、今日の展開を生み出したのだと竹内選手は言う。

彼自身に再び視点を戻せば、「復帰当初よりは間違いなく動きはよくなっているし、そうじゃなければ悲しいですよ」と言えるくらい、調子をつかんできている。6か月のリハビリ期間は決して無駄ではなかった。むしろ周囲から無駄だと思われそうな期間に、自らの可能性を伸ばしていった。

彼のリバウンド面の貢献は広島だけでなく、男子日本代表にも不可欠だ

彼のリバウンド面の貢献は広島だけでなく、男子日本代表にも不可欠だ

「(ケガをしていた6か月は)気持ち的にリラックスのできた期間でした。バスケットができないことはわかっていたので、リフレッシュというか、普段は日本代表活動で一緒に過ごすことのできない家族と一緒に過ごすことができました。また男子日本代表がいい結果を出したことも僕にとっては大きかった。もちろん自分もその場にいたかったという思いもありましたが、彼らの頑張りから自分もリハビリをもっと頑張らなければという、復帰に向けたエナジーをもらったんです」

だからこそ、リーグ戦もさることながら、オールジャパン2016でも家族のために、勇気をくれた仲間たちの前で「竹内公輔はここにいる」と証明したかった。勝敗だけでいえば、それは準々決勝で途絶えたわけだが、それでも彼の存在感は間違いなく日本のバスケット界に、改めて示すことができたはずである。

光は闇があるからこそ、その存在が認められる。敗れはしたが、ケガという闇の時期を乗り越えた竹内選手から放たれたものは決して派手さはなかったが、広島に、そして男子日本代表に欠かせない、力強い光だった。

2人がかりで止められる竹内公輔選手。リーグの後半戦に巻き返しを誓う

2人がかりで止められる竹内公輔選手。リーグの後半戦に巻き返しを誓う

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